子供のバイリンガル教育
2つの言葉を不自由なく話すことができることは、その人にとって大きな財産となります。しかし、異なる言語を話す両親に育てられたからといって、必ずしもその子供がバイリンガルになるとは限らないようです。国際結婚している家庭の子供でも、意外とバイリンガルに育てるのは容易ではなく、それぞれの家庭環境に大きく左右され、時にはどちらの言葉も完璧にできないといった状況も生まれてくるようです。
国際結婚して日本で外国人配偶者と暮らす場合を想定してみますと、一般的には家庭ではその外国人配偶者の母国語で接し外では日本語を使うようにして、両方の言語を使えるようになった場合も多いと聞きます。住んでいる環境とは違う言語を家庭内で使い、子供にも常に教えるように心掛けることで2つの言葉をマスターしやすい環境になるようです。そうした環境では、日常の行動がその言語で行われるため自ずとその言語を理解し覚えようとする働きが生じ、それがバイリンガルに育つための土壌ともなるようです。しかし、そうした環境でもその子供の個性や多様な状況の違いもあって一概に言い切れるものではありません。
バイリンガル教育の理論は今はまだ確立していないようですから、最初はまず1つの言語の基礎をしっかり理解させていくことが大切でしょう。その後に、それぞれの一番適したと思われる方法でバイリンガル教育に取り組んで行くのですが、親のプライドやバイリンガルへのこだわりで子供を追い詰めるようなことにならないためにも、様々な実例などを参考にして取り組んでいく必要があるでしょう。違う言語を知ることで、その世界が見えてくる楽しさや言葉を通してどんなことができるのか、そういうことを伝えて行くことも大切ではないでしょうか。