常時携帯義務違反の罰則について
日本に在住する16歳以上の外国人は、外国人登録証明書を常に携帯する必要があります。日本人との立場の違いから、日本人よりも厳しく管理事項が定められ、それを守らない場合には罰則規定も設けてあります。外国人の観点から見ると、外国人登録証明書をその外国人の身分証明として、積極的に使うことについては理解している人が多いようです。ところが、問題となるのはその罰則で、常時携帯ということは近所での散歩や自宅からすぐそばのコンビニに買い物に行くときなどにも持たなければならないということで、そんな時にうっかり忘れて携帯を怠っていたがために刑事罰となることもある、これはあまりにも厳しすぎるのではないかという意見があります。
外国人は、外国人登録証明書を常時携帯する義務があるのに対し、日本人は身分証明書の携帯義務がなく、こうした差異を「外国人に対する差別的な取扱いである」と指摘する見方もあります。外国人を特別視して、地域の社会を共に支える住民としてとらえる人権的な観点が希薄なのではないか、といった意見もあります。また、常時携帯義務違反に対する処罰については、日本は国連人権規約委員会から再三の勧告を受けています。
外国人にのみそうした義務を課し、日本人には同様の義務を課していない点で、これは外国人に対する人権侵害につながるという勧告です。このような国連勧告によって、外国人登録証明書の常時携帯義務違反については、以前よりも柔軟な対応がされるようになったようです。なお、特別永住者が外国人登録証明書の常時携帯義務に違反した場合には、「歴史的経緯」を理由として、現在ではその罰則も刑事罰から行政罰に軽くなっています。