出国命令制度
出国命令制度とは2004年の法改正で新設された制度です。いわゆるオーバーステイと呼ばれる滞在超過の入管法違反者がその対象で、これまで退去処分後から5年間とされていた入国拒否期間を、出国命令によって帰国した場合にはその期間を1年間に短縮するという制度です。入国管理局への自主的出頭がその条件になっており、退去強制手続はとらずに出国命令により帰国をさせるというものです。
不法滞在といわれる入管法違反の中でもオーバーステイと呼ばれる滞在期限を超過している外国人が対象で、過去に退去強制歴のないことがその条件となっており、また、同じ不法滞在でもパスポートの偽造などでの不法入国や密航などには適用されません。その条件に該当する外国人にとっては、これまで在留特別許可を得るしか方法がなかったのが、この出国命令制度で一度本国へ帰国して、1年を経過したら再び日本へ再入国できるという可能性が生まれました。
しかしこの制度についてはできてからそれほどの期間が経過しておらず、いまだその実績が出るまでには至っておらず、今後しばらく様子を見ないと判断がつきません。また、この制度はあくまでも本国への帰国で、その間は日本の家族と別れての生活となりますし、1年後に在留資格認定証明書の申請をした場合に、どの程度過去の違反歴について問題となるのかは現在では未知数です。まだその実績が見えてこない現状では、日本で家族と暮らしながら在留特別許可取得の方法を選択する方が良いように思われます。